2013年7月1日月曜日

てんてんがつながると笑顔になれる

昨日は楽しみにしていた文楽の公演に出かけた。
https://www.facebook.com/theJapanFoundationKL?hc_location=stream
今回の演目は「寿二人三番叟」と「本朝二十四孝 奥庭狐火の段」というもの。


日本に住んでいる時には観たこともなかったけれど、いいもんだな~。
長く続いているものというのはどんな分野でも理由があるのだと思う。

海外での公演という事で、浄瑠璃を語る太夫、三味線や琴の演奏者、そして人形遣いによる細かな説明があってから鑑賞。
こういうところがとてもありがたいし、複雑難解そうな伝統芸能との距離を縮めてくれるものだと思う。あと、英語字幕もね。
劇場の大きさというのもすべてが見える広さであったのがよかったのかも。



中高生の頃に歌舞伎鑑賞教室というのが開かれた時にも説明があり、演目をより楽しく鑑賞することができた。もしそれがなかったら、今でも相当に敷居の高いものだっただだろうな。

それから、学生の頃は好きだったけれど、古文や漢文にも「?」な部分は多かった。そのまま授業として通り過ぎていくだけであったし。
でも、こういう演目を鑑賞する時に登場人物の台詞とかがある程度理解できるのは、その通り過ぎていたもののおかげだったのかもしれない。
現在では使われない言葉もその意味を習ったからこそイメージができる。
歴史の授業もしかり。

さらに時は過ぎ、イギリスに住んでいたころ。
ちょっとバイトをさせてもらったのが浮世絵に関する場所だった。
それこそ、浮世絵は博物館や美術館でフレーム越しに観るぐらいであったけど、ここでは短い期間ながらも実物を手に取り、ちょっとお勉強もさせてもらった。
その時、やはり、この「本朝二十四孝」を題材とした浮世絵も観る機会があったし(歌舞伎の演目にもあるから浮世絵にもなってる)、そこからその話を知ることにもなった。



自分の中に何気なく起こった事実がこうしてずいぶん長い時間をかけてつながると、この公演の記憶っていうものも強く心に残るのだと思う。
過去のその時々というのは、ほんとにただ過ぎてしまうだけと感じるけれど、ある程度の長い時間が過ぎると自分の中に価値あるものとして残っていく。

毎日てんてんと起こるいいことも悪いこともさらりと忘れてしまっても、ひょんなことでつながっていくこともある。
つながったことに気が付くと、しばらくひとりニヤニヤしながら暮らせると感じている。


爆発的な喜びではなくてニヤニヤというのが味わい深いのです。





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