2010年10月25日月曜日

ひとり美術館

日本滞在中のこと。


まだまだ暑さの滾っていた頃。涼しさと静かさを求めて根津美術館へ。
新しくなってからは初めて行ったけど、エントランスから天地逆転しそうなデザインで不思議だった。
隈研吾という有名建築家によるもので、数々の有名建築物のある青山エリアでも人気のあるものなんだろう。



クアラルンプールは日々新しい建物が建てられている様子だけど、東京のように世界中の建築家による建物が見られるわけではないと思う。わたしが知らないだけか。。。
誰が設計したかはわからないけど、東京には見られないデザインの建物も多く存在する。
もしかしたら、この先クアラルンプールも、ただ新たな建物を建てるのじゃなくて建物自体のデザインによって人々をひきつけるようなものが出てくるのかもしれない。
そうであれば楽しみだな。
ただの箱ではなくて、デザイン自体もその建物のブランドやエリアを高めるものになっていく可能性があるんだろう。

そんな中、家に届いたDMの中に新しい物件の案内があった。
Kenny Heightsという新しい物件なんだけど、これがKengo Kuma & Associates、Zaha Hadid Architects、Conran & Partners、John Van Hage、Hecker Phelan & Guthrieなどのチームからなるプロジェクトなんだってさ!こういうのも始まってきているんだね。
もちろんすご~く高級な物件なわけだけど、こういうプロジェクトが進んでいくというのはマレーシアに住む人の価値観が変化してきているサインじゃないかと思う。そして、住む人の国籍もさらに流動的になっていくのかもしれない。同時に、価値観や生活スタイルにさらに大きな差が生まれていく状況になっていくのかなぁ。
買わない(買えない、住めない)けど、ぜひとも内覧に行ってみたいもんだ。これだけのコンセプトのプロジェクトでも、結局施工がマレーシア水準であればいろいろと問題も出てくるんじゃないだろうか。
でも、おもしろそー!




根津美術館では「いのりのかたち」という展示があり、わたしよりも年上の来館者でにぎわっていた。

仏教美術の展示では説明があってもよくわからないのが常で、今回も説明を読んでもなんのことやらのものばかり。やはり年上の人目線の説明なのかなぁ。みなさん先輩ですもの、そりゃ物知りだよね。
作品によっては英語の説明もあり、時々そこから「あ、そうか」なんてわかることもある。


おもしろかった作品:

・十二因縁絵巻-釈迦の前世善行と現世事蹟、十二の因縁説明の比喩譚でとてもユーモラス
・蟠螭文壺-まず漢字が読めなかったけど「ばんち」と読む、龍のこと
・呉州赤絵干支文大皿、呉州青絵船魚羅針盤文大皿-明時代のもので描かれているモチーフが海に関係するもの、方位がデザインされていて星座も描かれている、海を渡ってきた皿なんだと納得、swatow ware
・青磁輪花形大皿-中央アジアや中東アジアでは裕福な家の食卓に使用されていたそう、シルクロードの時代の豊かな食卓を想像すると素敵、celadon glaze


初めて知ったこと:

・像を数える単位には「軀(く)」と「基(き)」がある、でもなにがどっちかわからないなぁ、目録を見ると「~立像」は「軀(く)」のようだけど「~坐像、~像」は「基(き)」みたい
・釜、炉、水指、茶碗、茶入は「口」と数える
・棗など組み合わせのものは「合」と数える



ちょうどいい大きさの美術館で、集中力も切れずに展示を楽しむことができるのはいいね。
印象に残る作品も多い。



表参道へ出て木陰を歩いていればまだ涼しかった。道にとめてある自転車が表参道らしい風景だな。
その後、明治通りを渋谷に向かって歩いたら顔半面だけ焼けるぐらいの陽射し。
歩く人々もとたんに若い人ばかりになった。


風水にくわしいわけじゃないけど、根津美術館から明治神宮までのまっすぐな道には何かありそうだねぇ。



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